せわしない心の正体

先日バスを降りるとき、運転手さんに
「ごちそうさ…」と言いかけ
急いで頭をさげて降りました。
(福岡ではバス前方ドアから降りる)


小学生が教室で
「おかあさ…せんせい」
と一人で汗かくアレ。

 

こんばんは。
しんがきです。


ここのところもう長いこと
日本も世界も
「見えないもの」に対する不安感が
取り巻いているようです。


私のセッションを受ける方でも


「なんかモヤモヤしてて…」
「迷走してて、いいのかな?って」


と、見えない課題感や
漠たる不安な気持ちを
打ち明けてくださる方が
時々いらっしゃいます。


見えない不安に
気持ちがざわざわ揺れているとき
試してほしいことがあります。


用意するものは3つです。


・ノート
・ペン
・誰とも連絡しない30分間


ノートは安くて気負わないでいいもの。
裏紙もいいですね。


ペンも書きやすいもの
手になじむなら鉛筆もOKです。
30分間、書いてみてください。


何を?

「何か」です。


思いついた何か、
モヤモヤと気がかりな何か、
ふっと降りてきた何か、
心を行ったり来たりする何か、
言いようのしれない何か、
言葉にならないような何か。


頭でいろいろ考えようとせず
「手に書かせて」ください。
なので課題解決も期待しません。


知的な活動というより
手を使った「運動」です。


せわしない心の行きどころは
手を経由して
ノートへ落とし続けます。


30分後、課題のサイズは
おそらく変わらないままに
心がスッキリしてきます。
運動すると
体がスッキリするのと同じですね。


「こんなこと書いたら変かな」
「えらそうじゃない?」
「考えをうまくまとめよう」


そんな思いは不要です。
誰にも見せません。


かっこいい文章はいらない
書いた文章は整えない
字の上手い下手もどうでもいいし
書いた文字が読めなくていい。


いつものお利口モードから離れて
支離滅裂で、要点もオチもなく
「…で?」な内容ならもう最高。


「…で?」と突っ込んでくる声は
あなたの内なる検閲官なので
そのままにしときます。


書くことが思いつかなくなっても
スローなジョギングみたいに
手を止めないで書く。
誰にも見せない文字の羅列です。

 

心(感情)を思考(論理)に
じゃまさせない。
ただの命の運動なのだから
意味もいらない。


「生産性」
「効率的」
「建設的」


一般的に役に立ちそうな枠組みから
できるだけ遠くへ離れて
手の思うままに書かせる目的は
騒がしい外に揺れる
ざわつく心を落ち着かせるため。


先行きや未来など
「見えないもの」に対する不安に
知らず知らず共振している自分に
気づく時間でもあります。


見えないものに脅かされるのが
心なら
見えないものに支えられるのも
心です。


「幽霊の正体見たり枯れ尾花」


モヤモヤや不安に
背を向けて恐れを増大させるより
あえて向き合う勇気 ( ≒ やけくそ )が
闇の底を打ってくれることがあります。


失敗したくなくて
ムダを避けたがって
行動すべてに意図を求める
合理的な私たちの内側にある、


生産的でも
効率的でも
建設的でも「ない何か」で出来た
非合理的な私たちの
まぎれもない「一部」は
何を語りたがってるんだろう?


騒がしいスマホやテレビから離れて
一日のうち、ほんの30分
あなたのために
使ってみてください。