• 伝わらなければ、伝わるまで

    「そうですねぇ。うーん。でもぉ…」

    長いこと、わたしの口癖でした。

    「そうですねぇ」で、謙虚に受け取った風です。

    しかし、言いたいことは「でも」から続く言葉たち。

    こっちを伝えたいから、一旦受け取る素振り。

    つまり受け取ってはいません。

    受け取った風。

    ようは ”なんちゃって” です。

    受け取ったふり。

    相手のどんな助言も、励ましも、愛からの叱責も、

    さまざまな言葉を受け取ったふりをしていました。

    「でも⋯」のあとに続くのは、

    いかに自分が理解されていないか。

    いかに自分が頑張っているか。

    いかに自分が報われていないか。

    いかに自分がもがいているか。

    弁明、状況説明、何をしたか、何をしていないか。

    自分が、自分が、自分が。

    書いてて恥ずかしくなってきました。

    ひっひっふー。続けます。

    斜に構えて、なにを言われても、諭されても、

    「そうですねぇ」

    とあいまいに返しながら、

    語尾を濁しては、人との関わりを避けていました。

    根底では人ともっと関わりたいと願いながら、

    「まあ、別に…」と低温を装って生きてきました。

    なにがきっかけだったか、ようやく、周りの声が届くようになりました。

    それで気づいたことがあります。

    わたしの耳と心が節穴だったころから、くりかえし伝えてくれた存在がいたことです。

    頑固なところがあるので、ずいぶん時間がかかりました。

    何度もなんども伝えてくれる存在がありました。

    同じ人とは限りません。

    通りすがりのひとですら、「出来事」の姿に変えて教えてくれました。

    痛い体験も、お知らせし続けてくれました。

    「そういうことだったのか」と肚に落ちるまで、

    家族が、知人が、友人が、知らない人が、出来事が、くりかえし教えてくれることにアンテナをどれだけ立てられるか。

    もともとは熱い気持ちを持っていた自分を思い出し、行動を変えていきました。

    すると、心を低温設定して、多くの人と関わらないように生きていた頃より、生きるのがずっと面白くなりました。

    仕事や人間関係が、望むかたちに近づいてきました。

    「目に映るすべてのことはメッセージ」

    ユーミン、それ。

    まさにそれ。

    伝わらなければ、伝わるまで続ける。

    そうしてくれた周りのひとたちに、心から感謝しています。

    そうしてくれた周りのひとたちに倣って、わたしも伝え続けていきます。

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