言葉は添え物

言葉がメインになる仕事を10年以上してきたので、言葉の力をとにかく高めることに力を注いできた。

 

本を読み、歌詞を書写し、ドラマを観てセリフを書き取り、写真に添えられたキャプションを読み込んだ。

相手に響く言葉をつかう人の、言葉遣いの奥の心理を想像して真似た。

漫画やアニメ、ドラマ、映画などのコンテンツは、娯楽を超えた言葉の先生だった。

 

そうして長いこと言葉の力を高めようとし続けて今、言葉ではない、と思っている。

伝えようと言葉を尽くして、説明過多な自分がいた。

過ぎたるは及ばざるがごとしだ。

 

人が人とつながるとき、自分が自分とつながるとき、言葉はただの添え物だ。

メインは言葉ではない。

肚に落ちるとほっとした。

 

言葉にこだわりつづけた果てに、手放せる気がした。