悩みは満ちきる

9月18日、福岡の気温は36度でした。
真夏の暑さだけど9月、中秋の名月あたり。
炎天下の正午前に(見えないけれど)満月を迎えたらしいです。


SNSで何人もの人が見事な月の写真をアップしていて、全国あちこちで同じものを見上げているんだなあと不思議な気持ちになります。
昨夜眺めた月は満ちていくところで、今夜見上げる月は欠けていくところ。

太陽と月、光を放つものと受けるものが向き合って、夜空のどの星よりも身近で特別な天体になる。
こんなに多くの人が、変わりゆく月のかたちに魅せられている。
すごいなぁ。銀河でいちばんモテる天体じゃなかろうか。
太陽なしでは生きられないけど、月のように見つめられないしね。



満ち切ったその形から、満月は「成就」や「達成」の象徴といわれる。
そして、これから欠けていく月になぞらえて「手放すタイミング」にも好機なのだそう。
どう好機なのか科学的な筋道より、心と満月がシンクロするなら行動すると面白いかもしれない。

 

ふつう、悩みや苦しみは「解決するもの」と思われがちだ。
解決思考の人だととくに、悩みはなんとかすべきで、対処すべきものと扱われる。
ないに越したことはないと、悩みや苦しみをどうにかしてなくす、減らす方向にもっていこうとする。

 

悩みを消す、とか。
悩みを小さくする、とか。
苦しみを解決するとか、解消するとか。

だけど、手放したいはずの悩みや苦しみがどうしても離れてくれないときがある。
振り払っても刻んでも消えてくれないときがある。

 

ならばいっそ、熟し切るまで待つ。
そういうアプローチがある。
悩みや苦しさは心地よくないから、なるだけ早く手放したいのが本音だけど、焦って表面上の解決で自分をケムに巻かない。
浅い解決に走らず「なにもしない」「待つ」という向き合い方。
あえて悩み考え続けて満ちきるまで、悩みながら暮らすやりかた。
「自分を大切に」「自分のごきげんは自分で取る」「ご自愛しましょう」などの「幸せになろうよ圧力」をかわし、悩む自分のそばから離れないでいる。

悩みも、今日の夜空と同じで自然現象の一つだとすれば、不変じゃない。
ずっと今の悩みが続くことはない。

 

どうやら世の中には、熟し切る悩みというのがあるらしい。
果実みたいに、熟れてぱんぱんになる。
無理にもぎ取らなくても、時がくれば枝から離れる。
鳥がついばむかもしれないし、熟れて落ちれば地に割れる。

 

悩みも、もやもやも、悶々も、停滞も、何者にもなれないモラトリアム時間も、いつか熟し切る。
そうと知っているだけで、呼吸がしやすくなる。

 

寝る前に、ベランダで満月を見た。
真夜中に夢で起きて水を飲みに台所へ行き、またベランダで満月を見た。


仕事やお金や人間関係。外見や地位。
不安を安心に変えたくて、わたしたちは「変わらないもの」を求める。
けれど実は「変わるもの」から力をたくさんもらっている。
欠け始めた月が照らしだす。
つねに変わる。いつか終わる。

 

悩みたいなら、悩めばいい。
手放したいなら、手放せばいい。
思い切れないなら、そのままでいい。

 

熟し切った悩みはいつか離れる。
わたしたちが手放した悩みが、誰かに力を与える。
手放した手に、あたらしく何かが触れる。

 

 もし毎夜こうこう満月なら心の隠れ場がなくなるわ

 

 


 

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