習慣化「21日間」を越えるには?

習慣化するには21日間(3週間)続けること、とよく聞く。
21日間続ければ習慣になるそうだ。


だけど新しく始めたことが習慣化するまで、どうしてむずかしく思えるのだろう?


たいてい何か新しく始めたての時期は、迷いなく勢いがあるかといえばそうでもない。


これでいいのかな。
自分にできるかな。
続けられるだろうか。


たよりなく揺れる気分は、新月のあとの細い三日月にシンクロする。


新月は三日月に向かう。
光量が増えていく前の、まだ細っこくて弱々しい姿だ。


「千里の道も一歩から」と言うけれど、はじめの道のりは心もとないものだ。
一歩踏み出したあとの、二歩目も三歩目も、心もとなさはたいして変わらない。
千里って何歩なのよと。
どれだけ足を動かせばたどり着けるのだろう。


どうにか進んだ十歩も、いや百歩ですら、これからの道のりからすればゼロ地点に思えてくる。
一歩踏み出した自分の歩幅がちっぽけに思えてくる。
千里に思いを馳せてしまうと、途方にくれそうだ。



この途方もなさが、新しく始めたことを習慣化するのを妨げるおおきな心理的ハードルだろう。


こういうときは、あれです。
一歩の次の一歩を繰り返した、誰かの存在を力にする。

本や映画、マンガやドラマ、誰かの存在に静かに自分の背中を押してもらう。一歩ぶん。
今日は道路清掃夫ベッポじいさん。

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「なあ、モモ、とっても長い道路を受け持つことがあるんだ。

 おそろしく長くて、これじゃとてもやりきれないと思ってしまう。

 そこでせかせかと働き出す。どんどんスピードを上げてゆく。

 ときどき目を上げて見たのだが、いつ見ても残りの道路は減っていない。

 だからもっとすごい勢いで働きまくる。

 心配でたまらないのだ。

 (中略)

 こういうやり方はいかんのだ。

 一度に道路を全部の事を考えてはいかん。

 わかるか?

 次の一歩の事だけ、次のひと呼吸のことだけ、次のひと掃きの事だけを考えるのだ。

 いつも、ただ次の事だけをな。

 すると楽しくなってくる。

 これが大事なのだ。

 楽しければ仕事が上手くはかどる。

 こういうふうにやらにゃだめなんだ。

 ひょっと気がついたときには、一歩一歩進んだ道路が全部終わっとる。

 どうやってやりとげたかは、自分でもわからん。

 息もきれていない。これが大事なのだ。

           『モモ』

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フィクションかノンフィクションかはどうでもいい。
物語上の人物の言葉が心に届いたなら、自分の内側にその人は存在する。
その誰かは、自分のご先祖さまかもしれないし、朝ドラの登場人物かもしれない。
マンガの主人公かもしれないし、今は亡き偉人かもしれない。

その人に力をもらう。
明日のことは考えないで、きょう一日分の力を分けてもらう。


光を得て、三日月はすこしずつ膨らんでいく。
力を得たあと、かつて自分がそうされたように、いつか誰かへ、自分の力を分けられる日がくる。
力をもらったり、送ったり。
「恩送り」はフィクションとノンフィクションの境界を超えていく。


細い月は膨らみ、満ちたのち欠けていく。
円環のどこかにきょうの自分がいる。

 

きょう一日ぶんの光を集めればいい。
月の満ち欠けが一巡するころ、習慣化のハードル3週間は過ぎている。









 

 

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