自分の選択にマルをつけるには

月に1回、グループでセッションを主催しています。

 

セッション目的は、参加者の方に「自己理解して気分良く生きるための場づくり」。
個人セッションもやっていますが、グループにはグループでやる良さがあります。
一人の参加者が話したことが、別の参加者に小さな変化をもたらすからです。

 

他の参加者は、鏡の役割をしてくれます。
いまの自分を、意外な角度で映して見せてくれます。
離れた場所に置かれていたり、あるいは至近距離だったり。
自分の目では見えない後ろ姿や、油断した角度など。


一人で自分自身の姿を見ようとするとき、だいたい鏡の真正面に立ちます。
他人はいわば、見慣れたアングル以外に現れた、(鏡っぽくない姿の)鏡です。
いつもと違う場所から、自分の状態を教えてくれる。
他人という自分の一部です。

 

「目の前にいる人は、自分(の一部)だ」

 

その前提を置いて他者と関わると、共通点がなさそうな相手から自分の一部が見つかります。
別の参加者が考えていること、最近の話などを聴きながら、自分の正体がつかめてくるのです。
実感として、鏡(参加者)の数は多すぎないほうが、乱反射しなくていいみたいです。
4、5人くらいでしょうか。
それくらいの人数だと、それぞれの話をゆっくり聴けるし、相手の深掘りの深度に比例して自分が掘り返されていきます。

 


相手の話を聴いて抱く感想も、参加者の数だけ異なります。
参加者それぞれが「個人的なフィルター」を通過させたあとなので、濾したものは違ってあたりまえ。
それが面白いです。

 

他の人がもつ課題は、自分の課題(の一部)に重なっている。
そう気づくほど、他人の話を聴きながら自分の姿が立ち現れてきます。
相手が鏡になって、自分をいろんな角度から見せてくれます。
ときに痛く、ときに懐かしく、ときに力強いです。

 

 

実は今回、開催ギリギリまでセッションのテーマが浮かびませんでした。
というか、テーマを決めること自体に違和感がありました。
いつもはあるテーマを設けて、それについてみなで対話したり、レクチャーをしています。


迷ったあと、今回は違和感にしたがって「テーマなし、何話してもOK」としました。
ゴールだけを決めました。
参加者の方にあらかじめ伝えたゴール設定は「セッションに参加してよかったと思える自分」
ゴールが定まれば、そこまでの道のり「問い」は自然に生まれます。
問いは「参加してよかったと思う自分のために、あなたは何を話しますか?」

 

みな忙しいなか、優先順位で何かを選びとり、何かを捨てています。
別に仕事をしていなくても、忙しい人は忙しいのです。
人生どうしよう、とか、これから何しよう、とか、頭のなかで「?」がくるくる回転しています。

 

たとえば「A:外出する」を選べば、その間「B:部屋で過ごす」選択肢は消えます。
不正解はなく、ぶっちゃけどちらを選んでもいい。
どちらにせよ、何かを選んだ自分を「快」にする、つまり「こちらを選んでよかったのだ」と思うには、そうなるよう自らを導く意思が必要です。

 

快の感情を誰かにお願いし、ゆだねてしまうと、どちらの選択肢を選んでもあやうくなります。
自分の手を離れたものはコントロールできないからです。

 

今まで、いろんな講座に参加者として参加しました。
また、主催者としていくつも講座を企画し、主催しました。
主催する側と参加する側、どちらも経験して気づいたことがあります。
選んだ自分に「これでよかった」と快の感情をあげられる決め手は、講座の内容じゃなくて自分だと。

 

「今日、参加してよかったと思えるために、あなたは何を話しますか?」

 

「テーマなし、何を話してもOK」と言われると自由すぎて、かえって何もでてこなかったりするものです。
ですがそれぞれがゴールを目指して、話したいことを探し、見つけ、とつとつでも、今の自分に必要な言葉を生み出していきました。
それは誰かに話しているようで、自分自身に語りかける姿に見えました。
参加者のみなさんの表情に、わたしも嬉しくなりました。

 

セッション後半、不思議と一つの流れがうねりとなり、各自が次のやることが決まって、晴れた顔つきになっていきました。

 

主催者のわたしはほぼ、なにもしていません。
「参加者が思ったとおりの現実を創る場」の提供者にすぎません。
わたしはこういう場を創るのが、好きです。
人と話すのは緊張するけれど、やっぱり好きです。

 

セッションに参加してよかった。
次にやることが、決まった。

 

「そう思えば、そうなる」
自らの「快」を、参加したみなさん一人ひとりの意思が創ったのでした。

 




 

 

 

 

 ※※  お待たせしました! 
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セッションを受けた方の感想が読めます

https://www.reservestock.jp/randing_pages/user_recommend/44812

しんがき佐世 公式サイトhttps://officesayou.com/