相手の間違いを伝えるコストは?

昨日のメルマガ、間違ってました!

今朝読み返して気づいたので修正します。

*******(誤)******
潜在意識(4-5%)
顕在意識(96-95%)
氷山モデル
******************

ではなく、逆ですね。

*******(正)******
顕在意識(4-5%)
潜在意識(96-95%)
氷山モデル
******************

顕在意識が 4-5%で極小・ちょっぴり
潜在意識が 96-95%で膨大・たくさん

と伝えたかったのでした。

間違いに気づいた人は
どれくらいいたでしょう…

温かい目で見守ってくれたか
自動脳内修正し本意を汲んでくれたか。



ところで先日
こんなことがありました。

授業中にワークを行っていると、
周りに気づかれないよう小さな仕草で
わたしを手招きする生徒が2人いました。

「何かわからないところあった?」

と近寄ると

「あの、先生、字、間違えてるとおもいます」

と、遠慮がちにホワイトボードを指差す二人。

『〇〇への対処』を
『〇〇への対拠』と
数箇所書いていました。
テキストには「対処」と記載。

「あ、ほんとですね!」

ホワイトボードを修正し、
全員に説明し直しました。

それから
ワーク中の二人の席に行って

「教えてくれてありがとう。
 また見つけたら教えてください」

感謝を伝えると彼女たちは
にこにこ笑って頷きました。

すごいなぁ。
二人のさりげない行動に
わたしは静かに感動していました。





他人の間違いやミスを指摘する行為は
「コスト」がかかります。

誤字や数字のケアレスミスから
本筋に関わる大きなミスまで。

間違いのレベルは異なれど
勇気、伝え方、時間など
総じて労力(コスト)がかかって
心の天秤を揺らします。

「相手のためになるか否か」の
「利他の天秤」

あるいは

「自分にとって損か得か」の
「利己の天秤」

それぞれの天秤の皿に
「伝える・伝えない」が揺れています。

わたしたちは、
相手の間違いを指摘するアクションに
伴うエネルギーを
「空気を読む」エネルギーに使って
伝えないときがあります。

伝えない場合、その理由は
おそらく2パターンでしょう。

ミスの影響度が小さくて
伝えるまでもないと
合理的な「前向きスルー」と、

伝えるのがめんどくさい
細かい人間と思われたくない
保身的な「後ろ向きスルー」
のパターン。



わたしは他人にミスを伝えるのに
まあまあ緊張し、
労力(コスト)を使うほうです。

あなたはどうでしょうか。



他人のミスを伝える場合
かかるコスト、
伝えない場合にかかるコストを
試しに挙げてみます。

■ ミスを伝える際のコスト(6つ)

・伝える勇気
・流れを止める決断
・相手が受け取りやすい伝え方
・相手との関係性を保つ意図
・自分の時間を使う決断
・改善を促し
相手の成長を願う気持ち

■ ミスを伝えない際のコスト(3つ)

・相手との関係性を保つ意図
・内容の影響度の考慮
 (本筋に大きく響かないから言わない)
・改善ストレスを与えず相手の自尊心を守る気持ち


「伝える」アクションは
「伝えない」の
2倍のコストがかかります。

本人の性格にもよりますが
伝えるのはそもそも負荷がかかる、
と言えるでしょう。


だからか、
ミスを指摘するときにかかる
心理的な労力コストと
物理的な時間コストを
瞬時に計算して、賢く
「伝えない」選択をする場面は
少なくありません。

なかには、
相手の成長を願って
勇気を出して伝えたのに
相手に逆ギレされたり
不機嫌になって
「言わなきゃよかった!」
ヤブヘビな体験をした人も
いるかもしれません。



「伝える」は
「伝えない」より
勇気が求められます。

心の内側に立ったさざなみを
見ないふりして
言わずにいた方が
波風を立てずにいられるけれど、

自分のさざなみに気づいて
かつ、伝えるコストを払う。

指摘してドヤるのではなく
相手を思って勇気を使う。

相手へ適切に、じょうずに伝えられる人に
思いやりや利他心を感じます。




学生に誤字を指摘された帰り道、
昔の記憶がよみがえりました。


6年前、ある書店の主催する
プロアマのライターが競うグランプリで、
わたしの書いた記事が優勝しました。

グランプリを獲って喜ぶわたしに、
尊敬する先生が
感想のメッセージを寄せてくれたのです。

先生の心がこもった熱い文章を読み、
伝えたいテーマが伝わった!と
手応えを感じました。

感想のお礼を返すと
さらに励まされる返信とともに、
最後に一言、さりげなく
文中の誤字の指摘が添えられていました。

エッセイを読んだ人は
当時で約2000人いました。

うち、間違いに気づいた人が
何人いたのかわかりませんが、
指摘をくれたのは一人。

文章を仕事にする人にとって
誤字は
「単なる誤字」ではありません。

あえてスルーする人、
あえてスルーしない人、
先生は後者でした。

赤面と、身の引き締まる思い。

おかげで同じ表現を使うとき
気をつけるようになりました。

今でも誤字脱字はありますし、
間違うことは何度もあります。

そして、あの指摘がなければ今も
間違いを1つ
減らせないままだったでしょう。

あの指摘は
相手が払ったコストであり、
私にとってギフトでした。


夜空に広がる星を見上げると
(『満点』ではなく『満天』ですね)
先生を思い出します。



(あ、先生にマンガ貸したままだわ)



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