【洋上日記】2023年6月19日 船旅74日目 洋上運動会

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60 seconds · Clipped by Someday プロジェクト · Original video "洋上大運動会!【クルなび114 vol.33】ピースボート地球一周の船旅 Voyage114 2023.06.20" …

洋上運動会は快晴。
朝からすでに暑い。
空と海がそれぞれの青。
青団のハチマキも青。

12階のプールデッキで洋上運動会が開催された。
9時15分から、夕方4時半まで。
思った以上に長くて、濃くて、関わった人たちの熱量がすごかった。

私も含め、何十年ぶりに運動会に参加した人たち、
数年ぶりに運動会に参加する人たち、
年齢も90代から10歳以下まで、おおきな幅がある参加者たちが楽しめる工夫がいくつもあった。

私が出場したのは、障害物リレーの腕立て伏せと、大縄跳び。
それと応援合戦。
ぜんぶ本気でやった。
腕立て伏せ15回のスピード勝負は、一回べちゃっと潰れたが立て直してぶんぶんやった。

学生の時、どんな気持ちで運動会に出ていたっけ。

おぼえていないけれど、「やらされ感」が強かった気がする。
運動会に限らず、主体的にイベントをつくっていった記憶もない。
なんだかぼーっとした学生だった。
積極的に動き、行動を重ねてなにかを作る人たちを、「私とは違うすごい人たち」と思っていたかもしれない。

これまでの船旅で、「原稿を書きおえたら参加する」という、今思えばツッコミどころ満載マインドで過ごしていた。
で、結局仕事が終わらず、見送ってきたイベントがいくつもあった。

洋上夏祭りもその一つ。
楽しそうに参加している人たちを眺めながら、自分で選んだことなのにさみしい気持ちになった。

なので、運動会は自分からいろいろ参加して関わるように方針を変えた。
仕事が終わろうが終わるまいが、時間になれば所定の場所に行って準備をした。
ハッピづくり、モノづくり、応援合戦の練習など。
仕事もしていたので睡眠時間がゲシゲシ削られた。
結果、とても楽しかった。

「運動会、こんなに楽しいと思ってなかった!」

60歳で学校の先生を定年退職して船に乗った女性が、すごくぴかぴかした笑顔で言った。

「ほんとですね!」

学生をやり直してるみたい。
やっぱりまた、そう思った。

あのとき味わった後悔のかけらを拾い集めてやり直しできる。
たとえ「青春ごっこ」でも、本気で関われば本気で感動する。

不思議な時間だな、船って。

青団は、団長のリーダーシップがすばらしかった。

参加の度合いや、熱量の高い低いにかかわらず、年齢バラバラの人たちと目線を合わせていた。
ついて来れない人たちのフォローに余念がなかった。
それでいて、ガンガンやりきりたい人たちの火に薪をくべる手も止めなかった。
すごいな、かっこいいな。

運動会の総合優勝は、緑団だった。

応援合戦で、青団が賞をとった。
20歳の女の子が、総合優勝よりも、応援で賞とったのがうれしいと笑っていた。
わかる。
あとで見た運動会の動画で、私がぴょんこぴょんこ跳ねまくっている姿が映っていた。
うれしそうやなぁ。

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