【洋上日記】2023年5月7日 船旅31日目 海賊警戒海域を抜けて、太陽

横浜港から17687km
時速17ノット(時速31km)
エジプトに向かって紅海へ向かって航海中

今朝、海賊警戒海域を無事に抜けた。
インド洋のアデン湾あたりから紅海入り口付近までが海賊警戒海域だった。
ほかにもあるのだろう、海賊エリア。
今回はここってだけで。

今日から晴れてデッキに出られる。
いつもの14階後方デッキの丸いソファに行ける。
外の空気を吸える。
海風にあたれる。
窓付き、バルコニー付きの部屋の人は、カーテンを開けられるし、室内の電気をつけられる。
※ 窓なしの部屋は外に明かりがもれようがないので室内の電気は自由につけられる。

いつもの船内生活へ。

昨夜24時半に、スリランカ編をやっと書きあげた。

書き始めから5日、15000字。
短くて一日に2時間、長いと6時間、
かかった時間を足すと17時間。
予想より時間がかかった。

その間、面白そうなイベントや講座もあったけど、
(これほっぽり出して参加しても、楽しめないだろうな)
と思いなおして、部屋にこもって書いた。
窓がない部屋は、本当にカンヅメの中身になった気分。

室内にいる間、テレビの、外の定点カメラのチャンネルをつけっぱなし。

たまにご飯を食べにレストランに行って、誰か知り合いがいれば話す。
知り合いが見あたらないときは、ぼーっと海を眺めながら一人で食べる。
ついつい、ミニケーキを食べすぎて眠くなる。
スイカが出ると喜ぶ。
メロンが出ると幸せだ。

今朝は、自主企画『書く瞑想』ワークショップ4回目を開催した。
朝8:00~8:50
いつものホイールハウス・バーで。

海賊対策で5月4日から4日間、ほとんどの窓が黒いシートでおおわれて真っ暗だった船内。
ワークショップをやる前にインドネシア人のクルーたちが窓の黒いシートを剥がしていき、明るくなった。

太陽って明るい。
太陽が差し込むと部屋が暖かくなる。
あたりまえのことを私はすぐに忘れる。

今朝は、11名の方が参加してくれた。
英語スピーカーは、中国から参加した女性と、スペイン出身のぺぺの2人。
あえて通訳はつけず、自力で汗をかきまくりながら日本語と英語で説明する。
英語力と講座力がいやでも身につく環境づくり。
3日前に知り合った洋上語学学校の先生のぺぺが、いち参加者なことがうれしい。

「いい時間でした」
中国人の女性は、書いたノートを見せてくれた。
読めないけど、豊かな時間を過ごしてくれたのかな。
参加してくれてありがとう。

7階のホイールハウス・バーから、11階の部屋に戻る途中、前回ワークショップに参加したSさん(推定60代後半)とばったり。
「こないだの瞑想スッキリしました。また参加します」
うれしいお言葉。ありがとうございます。

『書く瞑想』はおすすめだ。
船でも陸でも、老いも若きもストレスはある。

何を書くのか? なんでもいい。
雑感・雑念、ただ思いつくことを書きつける。

ポイントは3つ。

(1)ちゃんと書かなくていい
  文法も字の下手さも漢字思い出せなくても気にしない。垂れ流すように書く

(2)ジャッジしなくていい
  こんなこと書いていいのだろうか、と気にしなくていい。いい・悪いにとらわれない

(3)がんばらなくていい
  何かを得ようとしない

ノートとペンがあれば、一人でできる。
船に乗らなくてもできる。

(さらに詳しいやり方にご興味ある方は、メッセージください。)

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